Amazon.co.jpのEmerson Millsさんによるウェブサービスワークショップ@関西に参加してきました。
このワークショップはあくまでも「アマゾン社員がやってるけど、アマゾンには限定しないよ」というスタンスであるということです
場所はJR難波駅そばの難波市民学習センターの研修室でキャパ40ぐらいのところ、十数名という感じでアットホームな感じでしたね。
さて、「ウェブサービスとアプリケーション開発新概念」と題されたセッションですが、ECSの話はまったくなくて、EC2とかS3といったインフラ系のウェブサービス話がコアになっていました。
アプリケーションやサービスを開発する技術者にはバックエンドやインフラとなる部分に対する技術も視野に入れた「必要な資質」として「数多くの技術をしり」(取捨選択をして)「リソースを結合し」「分散設計が出来」(適切な)「スケーリングが出来ること」をあげられていた。
特にEC2やS3といった仮想サーバ+ストレージというネタへの導出であるため、負荷の上昇によるスパイクについての脅威というのを強調されていたように感じる。もちろん処理遅延や閉塞といった事態が招く機会損失のダメージの大きさがあるので、誇張でも何でもないわけですが。
EC2+S3についてはScale UpやScale Outと異なるScale With, Scale Downといった概念を出されていて、Scale Withは「負荷が増えたらインフラを増強」「使える資源は使い切る」(通常のフィジカルなマシン環境ではおいそれと資源増強できないので多少のバッファを見ておかなくてはならず、使い切るようなことが発生したときは事故もしくは事故寸前。そのためこういうフレーズはすごく魅力的に聴こえる)、Scale Downは「(夜間など)使用されていないインフラを最小限に抑える」「残念ながら人気がなくなっても資源を解放できる」といった考え方。
その手のものをウェブサービスという形態で提供されるようになり、また手軽に利用できる世の中であるというのが非常におもしろく感じます。
ちなみに質疑応答で、S3を使ってstaticなコンテンツを分散させたりする場合、セッション・認証系はどのように維持するのかという質問をしたのですが、「S3のアカウントはawsのアカウントでもあるため、一般の利用者はアカウントを有していない」「EC2などでプロキシを構築しそこでデータリダイレクトをかける」といったやりかたを提示されました。
確かにそりゃそうだ(^^;
残念ながらネット環境的に最悪な場所であったため、デモとかもあんまりなかったのですが、交通費が確保できればまた!(というか昔、梅田の居酒屋でバイトしていたらしいし、苦笑)とおっしゃっていたので、次回に向けていい会場探しをしておきたいのこころ。
個人的には非常に面白いイベントだったので、次回も是非開催されることを祈っています。