いつぞやのファンタズムに続いてのミステリィ初めは西澤作品で(^^;
チョーモンインシリーズの短編集。
といっても嗣子よりも響子がほとんど動いている感じで、能解・保科といったレギュラーメンバーがほとんど出ないという番外編っぽいイメージがありますね。
しかもそれぞれの視点というよりも、登場する第三者の視点で描いているのでより一層その傾向が強いように感じます。
例によって超能力の制限性というのが定義されてるんだけど、プロットとかよりも語りたいテーマが強烈ににじみ出てるのは最近西澤作品のいいところでもあり、悪いところでもあるんだけど、短編でそれはしないで欲しいなぁというのが本音です(^^; それでなくても「能力」説明にページを割かないといけないんですからねぇ。
表題作はちょっと好みじゃないですが、面白かったのは「情熱と無駄のあいだ」>「動く刺青」>「一本木心中」>「共食い」というところかな。
このシリーズ自体を通読するという想いがないなら積極的に読む必要はないかも知れません。