ダイエットも比較的順調に進行しているので決して罰ゲーム対策ではありませんが、先日の「木曜組曲」に続いて未読ミステリィの消化ということで、恩田陸の『ドミノ』、東野圭吾の『鳥人計画』、 そして貫井徳郎『迷宮遡行』の3冊を読了しました。
*恩田陸『ドミノ』
いやはやこんな大人数を軽々と操ってしまう恩田陸の筆力に圧倒されます。しかも面白い。
舞台となる東京駅の周辺は比較的歩いている部分なので舞台として登場するいくつかの場所を思い出しながら場面を想像すると噴出しそうになったり(^^;
しかしあの後どうなったんだろうと思いますね(^^;
スラップスティックな物語がお好きな方にはおススメです。
*東野圭吾『鳥人計画』
夏だというのにスキージャンプ競技のお話(笑)
初出が1989年というのが信じられないぐらい、今でも「新しい」内容にビックリ。
探偵ガリレオなどもこういう作品があればこそ産まれたんだろうなぁと思います。
*貫井徳郎『迷宮遡行』
なんかamazonのレビュアーの評価は悪いが、ぼく個人的にはかの名作『慟哭』に比肩もしくは凌駕する出来栄えの快作だと思います。
なんといってもユーモア溢れる「へたれハードボイルド」ぶりが非常に面白い。
リストラされて失業中な上に奥さんにも逃げられた主人公・迫水が生活費を切り詰めつつ奥さん探しの調査をするといういささか滑稽なシチュエーションにより、徐々に現れる断片的な「事実」が強烈にのしかかってくる。
フクザツに絡み合うピースが収まったときに見える風景は…。
読み終わった後、バスに乗っていたのですが、ちょっとうるっと来ました(^^;
最近涙腺ゆるいので、家にいたらちょっと泣いたかもしれません。
法月綸太郎の名作『頼子のために』や宮部みゆきの『火車』が好きな人は是非。
コメント (2)
なんと!良い情報をゲットしました。
これはもしや、いぬぴったりな本ではないでしょうか。いえい!
時間をみっけて堪能させて頂きます!
投稿者: 羊いぬ | 2004年07月17日 03:02
日時: 2004年07月17日 03:02
たぶん、『迷宮遡行』のことを指していると思うので補足しておきますと、『慟哭』のようなサプライズエンディングを期待すると肩透かしを食らいます(^^;
その辺でamazonレビュアの評価が低いのかなと邪推しています。
しかし、『迷宮遡行』というタイトル、作品の特性を最大限に表現したものだなぁと感心しちゃいます…。
投稿者: どなどな | 2004年07月17日 08:17
日時: 2004年07月17日 08:17